CSR研究部会

当研究部会の紹介

 当部会では、企業やその他の組織のCSR活動の支援を目的として、近時の法改正の動向等も踏まえつつ、研究を行っています。例えば、最近取り上げたテーマとして、①英国現代奴隷法の域外適用への実務的な対応(外部講師によるレクチャー)、②企業におけるCSRの取組み実例(外部講師によるレクチャー)、③経団連企業行動憲章及び実行の手引き(部会員による研究及び外部講師による全体研修の開催)、④日弁連ESGガイダンス(部会員による研究)、⑤SDGs(部会員による研究)、⑥ビジネスと人権(部会員による研究)などがあります。

 CSRと言いますと、従来、いわゆる「社会貢献活動」との違いが充分意識されておりませんでしたが、本来は、企業等の価値と持続可能性の向上を目的とした、コンプライアンス、人権、労働、環境、消費者、公正な事業慣行、地域参画などの諸課題への対応を包括したものです。特に、国連の「SDGs」(持続可能な開発目標)採択決議を契機として、SDGsへの取組みは巨大なビジネスチャンスとなり得ます。CSRは、このSDGsをも包含するものであり、わが国においても、企業や他の組織によるCSRへの取組みは、今後さらに普及していくでしょう。地域参画を除く上記の諸課題は、いずれも法令に関わるものであることから、我々弁護士は、CSR推進のための最良のパートナーとなることができます。
 また、2011年に、「ビジネスと人権に関する指導原則:国際連合「保護、尊重及び救済」枠組実施のために」が国連人権理事会に全会一致で支持されたことをきっかけとして、わが国政府もビジネスと人権に関する様々な取り組みを進めており、企業等もより一層ビジネスと人権の課題への取り組みを強化及び拡大することが予想されます。もちろん、この課題の推進のための最良のパートナーが弁護士であることは言うまでもありません。

 当部会は、このようなCSRの諸課題に取り組む企業等の法令面からのサポートに役立つような研究テーマを、各部会員からの提案を基に決定し、部会員による調査・発表や内外の専門家による講義の受講など、様々な方法を通じて研究しています。今後も、研究の一層の蓄積を図りながら、研究成果の発信に向けた取り組みも併せて進めてまいります。

研究論文企画

 当部会は、部会員の日頃の研究成果を発信するための取り組みとして、CSR研究部会論文集を発行しています。当該論文集は、以下のPDF版をダウンロードしてご覧いただくことができます。


「CSR研究部会論文集2019」(2019年6月) PDFファイル(644KB)
「CSR研究部会論文集2018」(2018年3月) PDFファイル(483KB)
「CSR研究部会論文集2017」(2017年3月) PDFファイル(981KB)

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