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第五十九回渋谷法律相談センターコラム「コロナ後の裁判所」

昨年(2020年)3月以降の新型コロナウイルスの感染拡大を受け,裁判所の運用が大きく変わりつつあります。

東京地方裁判所においては,緊急事態宣言が出された昨年4月,5月,大半の裁判期日が取り消されて次回の期日が未定になるという未曽有の事態となりました。

昨年6月からは,徐々に再開しはじめましたが,いわゆる3密を避けるために様々な運用の変更がありました。

例えば,使用する法廷や手続準備室を職員や当事者の距離を保てるように広めの部屋に限定する,傍聴席の間隔を広くとる,換気を徹底する等設備的な対応の他,本来当事者や代理人の弁護士が出頭して行うべき手続きについて,その出頭を省略して行うなど,様々な感染対策が実施されました。

そして,これらの運用は,2021年10月現在も続いています。

その他にも,裁判実務を行う弁護士にとって大きな変化がありました。それは,これまでは原則として裁判所に出頭して行われていた裁判の準備手続について,WEB会議を利用した方法が急速に普及しはじめたことです。

というのも,実は,新型コロナウイルスとは全く関係なく,昨年(2020年)の2月から,WEBを利用した裁判の準備手続きが東京をはじめとした全国の主要な地方裁判所で開始されることになっていたのです。

この手続きは,裁判所を利用する当事者や弁護士としては,画期的なものです。なぜなら,一部例外的に電話による裁判準備手続はありましたが,基本的に「裁判は裁判所に出向いて行うもの」という長年の常識を打ち破る可能性のある手続きだからです。このような手続きが静かに始まろうとしていた矢先に,コロナ禍が発生したのです。

そして,ご想像のとおり,裁判所の想定を大きく上回るスピードで,WEBを利用した準備手続が行われるようになりました。

現在は,一部の裁判所においてのみ,しかも一部の手続のみしか行われていないWEBによる手続ですが,今後は全国の地方裁判所に拡大する他,書面等をオンラインで提出する運用等もスタートします。また,家庭裁判所の手続や民事執行手続,刑事手続への拡大や法廷で行うべき手続への拡大等も具体的に検討が進められています。

今後,WEBを利用した裁判手続が確実に増えていくことになりますが,その普及を後押しする大きな要因の一つが,「コロナ禍」であることは間違いないと思います。