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第五十二回渋谷法律相談センターコラム「格安料金プランに変更する前に」

数年前から、MVNOによる携帯電話サービス(いわゆる「格安スマホ」)が広がりを見せていましたが、最近、大手キャリアが立て続けに格安料金プランを発表し、注目を集めています。

料金が下がると聞くと、つい飛びついてしまいそうになりますが、プランを変更して困ることがないか、事前によく調べてから申し込みたいものです。

例えば、これまでキャリアメールを使っていた方は、キャリアメールが使えなくなっても困らないか、確認する必要があるでしょう。実際のところ、SNSの普及により、キャリアメールが主な連絡手段という方は少なくなっていると思われます。

しかし、ログインIDとしてキャリアメールを使用していたり、連絡先としてキャリアメールのみを登録しているサイトなど、自分でも忘れているようなところでキャリアメールを使ってはいないでしょうか。格安プランに申し込む前に、これらのログインIDや連絡先を変更しておかないと、ログインできなくなったり、重要な連絡を受け取れなくなってしまう可能性があります。筆者も、出身大学の卒業生用サイトのログインIDにキャリアメールを使っていたことを思い出し(当時、学生の主な連絡手段はキャリアメールでした。)、無事変更を済ませましたが、大学卒業時の住所から既に3度転居しており、電話番号も変わっていますので、ログインできなくなった場合の手続は非常に煩雑だったかもしれません。

また、大手キャリアの格安料金プランは、申込みもサポートもオンライン限定となっています。これが法律の問題とは思われないかもしれませんが、「オンラインでしか対応しない」という契約内容ですので立派な法律問題になります。

すなわち、大手キャリアは「オンラインでしか対応しない」という条件で格安料金プランを提示していますので、これに申し込むということは、皆さんが、オンラインでしか対応してもらえないことを承諾したということになります。

したがって、何かトラブルが生じて店舗に相談に行き、対応を断られても、そのこと自体に文句は言えないということになりますし、店舗での相談に応じないこと自体が大手キャリアの契約違反、債務不履行には当たらないということになります。

スマホの格安料金プランに限らず、サービスへの申込みをするということは、提示された条件を承諾したということになりますので、料金だけでなく、条件が自分のニーズに合うか、よく検討してから申し込むようにしましょう。