面接相談のススメ

 あなたに何か問題が生じて法律相談を受けようと思ったけれど、こんな疑問を持ったことは有りませんか?

  • どうしてわざわざ法律相談センターまで行かなければならないの?
  • メールや電話の相談だってあるじゃない?
  • どうしてお金を払ってまでして相談しなくちゃいけないの?
  • 弁護士って偉そうだし、敷居が高いじゃない!
  • 弁護士じゃなくたって、相談するところがあるじゃない?

 インターネットで調べれば大体の法律問題についてのおおよその知識や回答が分かります。
 それなのに、どうしてわざわざ法律相談センターまで足を運ぶ必要があるのでしょう?しかも、お金を払ってまで相談を受ける必要なんかあるのでしょうか?

 それでも、私たちは面接相談をお勧めします!

 確かに、インターネットは情報の宝庫で、検索ソフトを利用して、瞬時に且つ無料で、殆どの法律問題に関する情報を集めることができます。中には、弁護士自身が問題の解説をしていたり、メール相談をしている法律事務所もあります。
 しかし、インターネットの情報は、その内容が一般論であって、しかも、必ずしも正確ではありません。最近は、法律の改正なども多く、場合によっては、情報が古く、正しい情報でないことすらあります。また、学説や裁判例・実務が別れている問題についてきちんと触れているとは限りません。ある裁判官は、法律相談センターの開所パーティーの挨拶で、インターネットの情報があまりにも不正確であることを嘆かれていました。そして、法律相談センターの相談で正確な法律の情報を相談者に示すことを期待していると言われました。

 実は、皆さんの「問題」や「事件」は。それぞれ個性や特徴があり、二つとして同じ問題・事件はこの世に存在していないはずです。ですから、同じ「貸金の請求」というジャンルの法律相談であっても、貸主・借主は法人(会社)か個人か、契約書面の存否、利率(利息)の存否や高低、保証人や担保権の存否・内容、等々により、その内容が千差万別というのが実際の「事件」というものです。
 そして、それらの違いにより、法律上の効果も異なりますし、要求される立証(証拠)も微妙にちがってきます。
 インターネットの情報は、このようなあなたの「問題」や「事件」の個別的事情まで見越して提供されているわけではありません。したがって、あなたの「問題」や「事件」の解決に向けた情報として適切・有効とは限らないのです。

 同様に、メールや電話の相談も、ある程度は、あなたの「問題」や「事件」の個別的事情や情報を伝えることはできるでしょうけれども、それが万全かどうかは微妙です。
 実は、あなた自身がご自身の「問題」や「事件」の特殊性に気付いていないことがあるからです。
 あなた自身がその特殊性、ご自身の「問題」や「事件」の個別事情について、きちんと情報を示さなければ、パソコンや電話の向こうにいる弁護士もきちんとした対応ができません。
 でも、直接面接をしながらの相談であれば、あなたの目の前にいる相談担当の弁護士が、あなたの「問題」や「事件」の個別的な事情を直接確認することができるのです。そして、具体的な解決に向けてのアドバイスができるのです。

 普通なら存在するはずの事実が無ければ、弁護士はそれをあなたに尋ねます。
 普通なら存在しないものが存在していれば、弁護士はそれをあなたに聞きます。
 このような質問を通じて、弁護士は、あなたの「問題」や「事件」の個別的事情を知るのです。そして、それらの質問にあなたが即座に答えることで、はじめて効率的で有効な法律相談ができるのです。
 また、あなたと会話することで、ご自身の「問題」や「事件」について、あなたがどれだけ理解しているかを弁護士は知ります。あなたの表情や態度から、あなたが理解していないようであれば、弁護士は、繰り返して、あるいは、分かりやすい言葉に置き換えて、説明します。それに、あなた自身が理解できなければ、あなたから即座に質問することができるのです。
 これらのメリットは、面接相談でしか得られません。

 30分あたり5000円(消費税抜き)の相談料は、安いとは言えないかもしれません。しかし、医師の初診料の基本的な金額は2820円(ただし、患者が負担するのは、自己負担分です。)となっており、たとえ5分~10分の診療でもこの金額がかかります。もし、単に問診に限らず、検査・注射などの診療でもされれば、これに加算される診療報酬が発生します。
 それでも、相談料は高いでしょうか?

 最近は、司法書士や行政書士あるいはNPO法人などがさかんに法律相談を実施しています。そんな中で弁護士に相談する必要性なんかあるのだろうか、そんな疑問を持たれた方も多いはずです。
 裁判をするときの代理を「すべての裁判所」及び「すべての事件」において行うことができる資格を持っているのは弁護士だけです。
 あなたに生じた紛争は、話し合いでの解決ができずに裁判によって黒白をつけるしか解決手段が無い場合があります。最悪の場合には、最高裁判所にまで訴訟がもつれる事態すら考えられます。
 弁護士は、そのような最悪の事態まで視野に入れてあなたの「事件」や「問題」について考え、アドバイスを行います。
 司法書士も簡易裁判所の範囲では訴訟を行う代理権を認められている場合があります(認定司法書士)が、それは140万円までの紛争についてであって、これを超える紛争については原則として相談を受けることも法律上はできません。
 昨今では、インターネット上に様々な相談を受け付けるホームページが氾濫していますが、中には法律相談を業務として行ってはならない業者が法律相談を行っているケースも見受けられます。そんな無資格者に相談をして、果たしてあなたの「事件」や「問題」は、きちんと解決するのでしょうか?無資格者には、報酬や手数料の審査システムも無く、弁護士より高い費用がかかってしまうこともあるのです。

 これで弁護士による面接相談があなたの「事件」や「問題」を解決する最も適切な方法であることをご理解いただけたと思います。
 あなたにご自身で解決に不安のある法律問題が起こっているなら、迷わずに法律相談センターにアクセスしてください。
 あなたの味方になる弁護士がお待ちしています。

法律相談を効果的に受ける方法

 あなたが実際に困った問題に巻き込まれ、あるいは、直面して、法律相談を利用したいとお考えなら、すぐに法律相談センターを予約してください。
 でも、せっかく大切なお金を使って法律相談を受けるなら、うまく相談をしたいものです。弁護士にも正確で適切なアドバイスや助言をして貰いたいはずです。
 そのために、以下の諸点をご参考にしてください。

1.関係書類を持参しましょう。

 契約書、領収書、内容証明郵便、戸籍謄本、登記簿謄本、訴状などなど、とかく法律の問題には書類がつきものです。
 相談を受ける際には、「事件」や「問題」に関してやり取りしたり、作成した書面を是非持参してください。ただし、紛失したりする危険がありますから、最初はコピーで十分です。

2.時系列を作ってみましょう。

 問題となる事件の経過を古い出来事から順に書き出してみましょう。書式は特に問いません。分かりやすいものであれば構いません。
 ご自身の整理にもなりますし、相談時に持参していただければ、相談担当の弁護士の理解を助けます。

3.関係当事者の図を作ってみましょう。

 事件が複雑で関係者が多かったり、相続の問題であったりする場合、事件当事者の関係図を作ってみると、良いでしょう。こちらも特に書式はありません。
 時系列同様に、ご自身の整理に役立ちますし、相談担当の弁護士の整理にも有効です。

4.知りたいことをメモしておきましょう。

 相談を受けるに際して、「どうしたら良いのか」という抽象的な質問は、相談担当の弁護士としても、時として回答に困ることがあります。
 お聞きになりたいことを、予めメモして相談に来られれば、聞き忘れの防止にもなりますし、効率的な相談になります。

5.不利になることも正直にお話ください。

 人間はどうしても自分に不利なことは隠してしまったり、あえて触れなかったりするものです。
 ですが、法律相談を受けるときには、そういうことも洗いざらいお話しいただかないと、間違ったアドバイスや回答になってしまう可能性があります。それは結局相談者の方にとって不利な結果になってしまいます。
 弁護士には守秘義務があり、依頼者の秘密は守らなければなりません。相談者の秘密を公開するようなことは絶対にありません。
 「不利なことかも知れない」と思われても、どうかありのままのお話しをお聞かせください。

こんな法律相談の使い方

 法律相談は、あなたの「事件」や「問題」を解決するために存在します。
 ですから、こんな使い方もあるのです。

1.相談担当弁護士への事件処理の依頼~そして報酬について

 法律相談を受けられて、弁護士に事件処理や問題解決を依頼したいとお考えになったときは、その法律相談を担当した弁護士に直接委任あるいは依頼することができます。
 この場合、報酬・手数料等の支払いが必要になりますが、法律相談センターを介して受任する場合には、報酬額の適正な額を審査する手続を経ることになっています。
ですから、事件の種類や内容に応じた適正な報酬となります。
 また、依頼をする際には、報酬や手数料のことも当然担当弁護士が説明しなければならないことになっていますから、納得できるまでお聞きになって構いません。
 もちろん、それでも高いとお感じになるときは、遠慮無く依頼をお断りになってもまったく構いません。
 「事件処理については相談担当の弁護士以外の弁護士を紹介して欲しい」と思ったら、実は、それも可能です。少しばかり気まずく感じられるかも知れませんが、相談担当の弁護士にその旨を言っていただければ、相談担当の弁護士以外の弁護士を紹介するシステムになっていますので、遠慮することなくお申し出ください。

2.専門性の高い事件の相談について

 弁護士の業界も近時は専門化が著しくなっています。又、相談者のご相談内容も専門性が高い事件や問題についてのご相談が多くなっています。
 例えば、知的財産権に関するご相談(特許や商標等の工業所有権に関するもの等)や渉外事件に関するご相談(当事者の一方が外国法人である取引関係に関する事件等)は、いわゆる一般の弁護士ではあまり取り扱っていない法律分野のご相談になります。
 そういう専門性の高い事件や問題についてご相談をしたい場合には、予め法律相談センターにお問い合わせください。専門分野の相談担当弁護士が相談に応じられるよう手配いたします。
 また、ご自身の事件や問題が専門分野に関わるかどうか、疑問のあるときも、遠慮無く、法律相談センターにお問い合わせください。

3.セカンドオピニオンとしての法律相談

 昨今は、既に事件等を他の弁護士に依頼されている相談者がセカンドオピニオンを求めて相談センターを訪れるケースが増えています。医療と同様に法律問題も社会生活の病気ですから、慎重に対応したいという相談者が増えているのでしょう。
 セカンドオピニオンを求める法律相談も法律相談センターでは、お受けしています。
 ただ、そのような場合には、相談に際して、きちんとセカンドオピニオンを求める相談であることを告げていただきたいと思います。
 つまり、セカンドオピニオンを求められる相談者は、今事件を処理されている他の弁護士さんの意見とかやり方に対して不安を抱かれている訳で、その不安の解消が相談の主な目的であろうと思います。
 そうすると、「事件」や「問題」の内容だけではなく、既に事件処理をされている弁護士の考え方や行為をつぶさにお聞きしないと、十分な助言や意見を出せないことになります。
 なお、セカンドオピニオンの場合、相談担当弁護士が既に相談者が依頼している弁護士に接触することは、守秘義務と同じく、ありません。

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