第三回渋谷法律相談センターコラム「インターネットの情報と法律相談」

法律相談にお見えになる方は、当然のことながら、皆さんトラブルに巻き込まれて悩まれている方です。弁護士には法律的なことを聞きたい、相談したいと思っていらっしゃるでしょう。もちろん、それはその通りなのですが、私たちが実際に相談者様にお会いしてお話を伺っているうちに、次第に純粋な法律問題を離れて、問題に直面して感じた怒りや悲しみ、戸惑いなど感情的なお話に行きつくことは少なくありません。

法律問題に対する回答だけなら、書籍や、あるいはインターネット上の情報だけでも見つかるかもしれません。実際、インターネット上にも法律問題に関する有益な情報はたくさんあります。

しかし、相談者の皆様が抱える感情的な悩みについて、インターネットは受け止めてくれるでしょうか。多くの弁護士は、相談者の方が抱えていた怒りや苦しみについても、きちんと伺って、その思いを理解することからはじめます。実は、法律相談の時間の半分くらいは、心理的なカウンセリングなのではないかと感じています。どのような解決方法をとることが、その悩みを解消するために最善かといった観点もとても重要ですし、そうした点も含めて、ぜひ弁護士と直接面談してご相談いただければと思います。