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第十七回 渋谷法律相談センターコラム「調停と訴訟」

裁判所における法的手続きは、皆様よくご存じの訴訟のほかに、調停というものがあります。調停は、判決によって白黒をつけるのが目的ではなく、あくまでも話し合いによる解決を目指す手続きです。

離婚をしようとする場合には、すぐに訴訟を起こすことができず、必ず家庭裁判所で調停をしなければなりません。これを調停前置主義と言いますが、主に家庭に関する紛争については法律上、このように定められています(家事事件手続法第257条)。「まずは話し合いで」という点は賛否のあるところかもしれませんが、訴訟は原則公開であるのに対して調停は非公開であることや、子供が関係する場合などは離婚をしてもその後も関係が継続するため、なるべく円満に解決する方が好ましいという考え方が背景にあると言われています。

調停というと、この離婚調停が有名ですが、調停は必ずしも家事事件に限った手続きではありません。民事調停といって、金銭の貸借や物の売買、交通事故、借地借家、建築、医療、公害等あらゆる紛争について、話し合いによる解決を図る手続きがあります。

調停は、裁判官の他に、一般市民の良識を反映させることを目的として弁護士や建築士などの専門家のほか、地域社会に密着して幅広く活動してきた一般の方が調停委員となって、紛争の当事者双方から事情を聴き、話し合いを進行させます。

冒頭に述べましたが、調停は白黒をつける場ではありません。当事者双方がお互いの主張を譲らなければ解決不可能ですが、調停では、お互いに譲歩しあうという姿勢が求められます。訴訟の場合、白黒はつきますが、負けたほうが判決に従わないということだってあります。その点、調停は一応、双方が合意してだした解決案であるため、きちんと約束が守られることが多いです。

調停の場合、弁護士は自分が弁護する側(依頼者)に、こちらが譲歩するよう促すことがあります。「先生はなんで向こうの味方になるんだ」と怒られることもあるのですが、そうではありません。調停はあくまでも双方が妥協して合意しなければ、成立しないのです。訴訟になった時に、こちらの主張が裁判所に認められるか、時間があとどれくらいかかるのか、今後の相手との関係性といったことを総合的に考えて、少し妥協してでも調停を成立させた方が自分の依頼者の利益になると思うから、そう薦めることもあるのです。