• 2015.07.22
  • 声明・決議・意見書

特定商取引法に事前拒否者への勧誘禁止制度の導入を求める会長声明

 現行の特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)は、訪問販売及び電話勧誘販売について、販売業者からの具体的な勧誘行為があることを前提として、勧誘を受けた消費者が当該勧誘行為に対して契約を締結しない旨の意思を表示した場合に限り、継続した勧誘や再度の勧誘を禁止するにとどまっている(特定商取引法3条の2第2項、同法17条)。
 しかし、消費者が要請しない勧誘(不招請勧誘)は、私生活の平穏を害するものであり、それ自体が消費者には迷惑なものである。また、不招請勧誘は、不意打ち的で一方的な勧誘になりがちであることから、事業者と消費者との間の情報の質及び量並びに交渉力の格差が顕著となり、消費者が不本意な契約を締結させられたり、不当・不正な契約を締結させられる危険性も高く、実際、訪問や電話による不招請勧誘に起因した消費者被害が後を絶たない。これらの状況に照らせば、不招請勧誘を規制する必要性は高い。
 本来は早期にこの不招請勧誘全般を規制すべきであるが、それにはなお議論が必要であるとすれば、議論の余地が少なく、既に多くの諸外国で導入されている事前拒否者への勧誘禁止制度(電話番号を登録した者への電話勧誘を法的に禁止するいわゆるdo-not-call制度、訪問販売お断りステッカーを貼った者や住所等を登録した者への訪問勧誘を法的に禁止するいわゆるdo-not-knock制度)についてだけでも、速やかに我が国に導入すべきである。
 現在、特定商取引法の見直しに関する検討を行っている内閣府消費者委員会特定商取引専門調査会においては、以上の理由から、不招請勧誘規制のうち、事前拒否者への勧誘禁止制度については、今回、導入する案を採用することを求める。

2015年(平成27年)7月22日
            第一東京弁護士会 
会長   岡    正 晶

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