• 2014.03.11
  • 声明・決議・意見書

東日本大震災からの復興を支援する東京三弁護士会会長声明(三年を経過して)

 2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災から3年が経過した。地震・津波の被災地の復旧・復興並びにまちづくりは未だ途半ばである。現在も仮設住宅等での避難生活を余儀なくされている被災者の数は約27万人にも及び、そのうち8000人余の避難者が東京都に居住していると言われている。特に、東京電力福島第一原子力発電所事故(以下「原子力発電所事故」という)による福島県外への避難者数は約4万8000人(都内への避難者数は約6500人)、福島県内の避難者数は約8万8000人にも上り、放射性物質で汚染された宅地や農地などの除染作業も遅々として進んでおらず、また、原子力発電所から漏出する汚染水の問題も、解決の見通しが立っていない状況にある。

 東京弁護士会、第一東京弁護士会及び第二東京弁護士会(以下「東京三弁護士会」という。)では、大震災発生直後に東京三弁護士会災害復旧復興本部を立ち上げ、電話相談、東京都内に設置された避難所における無料法律相談、二重ローン問題対策の制度化への働きかけ、原子力損害賠償支援機構への相談員派遣等を実施してきた。
 また、東京三弁護士会は、被災・被害を受けた方に対してより手厚い支援がされるよう、国や地方自治体などに対する様々な働きかけを積極的に行ってきたが、昨年12月には原子力発電所事故の被害につき消滅時効の期間を10年に延長する立法が実現した。

 しかしながら、東日本大震災及び原子力発電所事故の被害により、今なお避難生活の継続を余儀なくされるなど平穏な生活を回復できない人々は数多く、その復旧・復興及び救済支援のために弁護士・弁護士会に求められる活動は多岐に亘っている。まず、被災ローン減免制度(個人版私的整理ガイドライン)や事業者の再生支援制度については未だ十分に実施されているとはいえず、これらについて周知と更なる運用の改善も図られなければならない。次に、政府は住宅再建・復興まちづくり加速化措置を四度にわたって講じているが、被災地の現状に照らせば対策は未だ不十分である。現行制度の枠に固執することなく、被災地の現状に則した新たな特例法の制定を含めた対策が必要である。さらに、原子力損害賠償紛争解決センターや裁判所における原子力発電所事故の被害者の救済も急務である。

 東京三弁護士会は、被災者・被害者の人権擁護のため、東日本大震災に関する諸問題の解決について、国や関係機関に対する積極的な提言を行うほか、今後とも被災者・被害者へ寄り添いながら復旧・復興への支援活動により一層力強く取り組むことをあらためて決意し、今後も全力を尽くすことをここに宣言する。

2014年(平成26年)3月11日
東京弁護士会会長     菊  地  裕 太 郎
第一東京弁護士会会長  横  溝  髙  至
第二東京弁護士会会長  山  岸  良  太

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