• 2009.10.26
  • 声明・決議・意見書

改正貸金業法の早期完全施行等を求める会長声明

 サラ金地獄が社会問題化し貸金業規制法が制定されたのは昭和58年であるが、多重債務問題は抜本的な対策がとられることなく放置されてきた。

 2006年12月に至り、改正貸金業法が成立し、貸付限度額の総量規制、上限金利の引き下げ、そして、取り立て規制の強化、ヤミ金融への罰則強化等が盛り込まれ、以後、段階的に施行されてきたものである。そして出資法の上限金利の引下げ、収入の3分の1を超える過剰貸付契約の禁止(総量規制)などが来年6月までに完全施行される予定である。

 ところが、近時、消費者金融の成約率低下、経済危機による一部商工ローン業者の倒産、大手アイフルの経営不安などや資金調達が困難となった中小企業者の倒産の増加などを殊更強調し、改正貸金業法の完全施行の延期や貸金業者に対する規制の緩和を求める動きがある。

 しかしながら、多重債務問題の元凶が、3K(高金利と過剰融資、強行取り立て)にあることは、公知の事実である。改正貸金業法の完全施行の先延ばし、金利規制等の緩和は、断じて許すべきではない。

 今、多重債務者のために必要とされる施策は、改正貸金業法の施行の先延ばしではなく、相談体制の拡充・強化、セーフティネット貸付の更なる充実及びヤミ金融の撲滅などを実現することである。

 当会は、多重債務問題が喫緊の課題であることを踏まえ、国に対し、以下の施策を求める。

1.改正貸金業法を早期(遅くとも本年12月まで)に完全施行すること。

2.自治体での多重債務相談体制の整備のため相談員の人件費を含む予算を十分確保するなど相談窓口の充実を支援すること。

3.個人及び中小事業者向けのセーフティネット貸付をさらに充実させること。

4.ヤミ金融を徹底的に摘発すること。

2009年(平成21年)10月26日
第 一 東 京 弁 護 士 会
会 長  田 中  等

一覧に戻る
menu