• 2004.07.28
  • 声明・決議・意見書

国選弁護人報酬の増額等を求める声明

 被告人が自ら弁護人を依頼することができないときに、国において国選弁護人を付することは、憲法上保障された被告人の重要な権利であり、国選弁護人制度は、基本的人権である弁護人依頼権の制度的・具体的な担保である。
 実際にわが国の刑事裁判は、重要事件を含めその大半が国選弁護人によって担われており、国選弁護人活動の充実は、適正・迅速な刑事裁判を実現し被告人の権利保障を十全なものとするために、不可欠である。
 国選弁護人活動を充実したものとするためには、国が国選弁護人に対し、記録謄写料等の実費を全額支給するとともに、その職務に相応する報酬を支払う必要があることは論を待たない。
 しかるに、国は、もともときわめて低額であった国選弁護人報酬を、平成15年度と16年度の2年連統で減額し、第一審の報酬支給基準額を、85,200円とした。
 このような減額は、国選弁護人に一層の犠牲と負担を強いるものであり、到底容認することができない。
 今般の司法制度改革においては、公的弁護制度の実現など、刑事司法を抜本的に改革し、被疑者・被告人の権利をより強固にすることが課題とされたものであり、国選弁護人報酬の減額は、こうした司法制度改革の理念にも反するものと言わざるをえない。
 東京三弁護士会は、国に対し、国選弁護人報酬の増額等を求め、以下の要望をする。


1、国選弁護人報酬の支給基準を、第一審標準事件1件あたり金20万円以上とし、そのために必要な予算措置を講ずること。
2、事件の難度(罪質,罪数)、法廷外の準備活動、法廷内の具体的訴訟活動、出廷回数、審理期間など、弁護活動の総体に応じた報酬および日当を支給すること。
3、弁護活動のための記録謄写料、交通費、通信費、通訳料、翻訳料等の実費全額を、本来の報酬に加算して支給すること。

平成16年7月28日
東京弁護士会
会長  岩井重一
第一東京弁護士会
会長  東谷隆夫
第二東京弁護士会
会長  山田勝利

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