ジョブコーチによる支援制度 1 ジョブコーチとは?   ジョブコーチ(職場適応援助者)とは、障がい者、事業主、障がい者の家族などに対して、障がい者がその職場に適応できるよう職場内外の支援環境を整える者をいいます。   独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の実施する第1号及び第2号職場適応援助者養成研修などを修了したジョブコーチについては、『第1号ジョブコーチ』『第2号ジョブコーチ』と呼ばれます。法令上は、「障害者の雇用の促進等に関する法律」第49条第1項第4号の2、イとロに、一定の『職場適応援助者』による援助に対する助成金の支給が定められています(イ→1号ジョブコーチ、ロ→2号ジョブコーチに対応)。   まさに、障害者権利条約にいう『(人的な)合理的配慮』そのものなのです。 2 ジョブコーチの種類  ・配置型ジョブコーチ・・・独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の職員であり、地域障害者職業センターに所属・配置されるジョブコーチ。 ・第1号ジョブコーチ・・・民間の障がい者の就労支援を行なう社会福祉法人等に所属。               定期的に就労先の企業などを訪問して、定着支援を実施。  ・第2号ジョブコーチ・・・一般の企業(Ex.島屋)に雇用されるジョブコーチ。   (企業内ジョブコーチ)  常駐型。企業内で日常的に支援を実施。  ・その他     ・・・「東京ジョブコーチ」等、各自治体で定めるジョブコーチも。 3 支援の内容 ジョブコーチ→事業主(管理監督者・人事担当者) ・障がい特性に配慮した雇用管理に関する助言・配置、職務内容の設定に関する助言 ジョブコーチ→障害者 ・作業遂行能力の向上支援・職場内コミュニケーション能力の向上支援・健康管理、生活リズムの構築支援 ジョブコーチ→家族 ・安定した職業生活を送るための家族の関わり方に関する助言 ジョブコーチ→上司、同僚 ・障害の理解に係る社内啓発・障害者との関わり方に関する助言・指導方法に関する助言 (厚労省HPより) 4 現状と問題点  ・2号ジョブコーチの数が圧倒的に少ない(H26.4.1現在、1号ジョブコーチが744名に対し、2号ジョブコーチは180人のみ。全国。助成金制度利用者数。厚労省調べ)  ・知名度が低く、親や学校に知られていないことが多い。十分活用されていない。 2014年9月4日 東京三会プレシンポ 「障害者権利条約をみんなで使おう」 (東京三会シンポ実行委員会作成)