第一弁護士会について

総合法律研究所

総合法律研究所とは

 総合法律研究所は、平成8年2月に、会員の知識・技能を高め弁護士業務の改善進歩を図る目的で、各種法律問題の調査研究等をする委員会として設置されました。以来、当会のシンクタンクとして、さまざまな分野における法制度の研究、発表を行い、専門家の養成に道を開いてきました。

 現在、10を超える研究部会が設置され、延べ700名近い会員が研究部会員として活動し、企画運営部会がその活動を支援調整しています。
会員は、これらの研究部会に参加し、専門分野の研究に取り組むことで、専門性を身につけ研鑽を積むことが出来るほか、一定の手続きを経て自らテーマを設定し、研究部会を新設することも出来ます。

各研究部会の紹介
会社法研究部会
 会社法に関する研究活動およびその研究成果の発表を主な活動内容としています。
 研究成果の発表として、セミナー、出版、パブリックコメントに対する意見提出など、積極的な活動を行っています。特に、毎年実施される模擬株主総会の企画・監修および実演は、会社法研究部会が行う最も大きな研究発表の機会の一つです。
 また、セミナー・出版等を直接の目的としない研究活動として、会社法の基本問題を研究する基礎研究会や最新の実務問題を研究する企業法実務問題研究会を毎月開催しています。
金融商品取引法研究部会
 金融商品取引法上の問題につき、重要な法令の改正や実務上の重要な問題を研究するほか、上場会社の企業法務にとって重要な東京証券取引所などの取引所規則について研究対象としています。金融商品取引法の政令・内閣府令等の改正にかかるパブリックコメントについては、有志が検討会を開催するなど積極的に対応しています。
 また、これまでに、金融庁、証券取引等監視委員会、東京証券取引所等の関係機関や大学教授などの外部専門家を講師として、セミナーを開催しています。
知的所有権法研究部会
 知的所有権に関連する法律といえば、特許法、実用新案法、意匠法、商標法、著作権法くらいは、誰でもすぐ思い浮かべることができるでしょうし、もちろん、その他にも、不正競争防止法、種苗法、半導体集積回路の回路配置に関する法律なども関係してきます。
 当研究部会はこのような知的財産権に関する最新判例を研究し、その成果を部会員の日々の業務を通じて社会に還元するとともに、広く情報発信していきたいと考えています。
倒産法研究部会
 200名を超える部会員を擁し、倒産法分野における最新の動向や事例などの情報を交換すること、倒産に関する諸制度の研究を行うこと、それらの成果を講演・シンポジウム・出版等によって発表することなどを目的とし、倒産法をめぐる実務と理論の双方の研鑽をめざして、様々な活動をしています。倒産法務に関するトピックな話題などについて、東京弁護士会や第二東京弁護士会の倒産法に関する研究部等との共催による研究会を催すこともあります。さらに、裁判所との協議会等の機会を通じて、倒産実務の改善のための意見も述べています。
 倒産実務に精通した方ばかりでなく、これから倒産実務を学んでみようという方や、弁護士登録をしたばかりの若手の方まで、広く参加しています。
スポーツ法学研究部会
 スポーツ法学研究部会では、プロ・アマチュアを問わずスポーツに関わる法律問題を広く研究しています。スポーツに関わる法律問題は、きわめて多岐にわたる内容を含みますが、当部会ではいくつかのテーマを順に取り上げて研究を行ってきています。
 近年取り上げたテーマとしては、スポーツ基本法に関する研究、CASドーピング判例の研究、スポーツ選手の不祥事による責任問題の研究等がありますが、今後はさらに他のテーマも取り上げて研究を続けていく予定です。
 当部会の部会員の中には、スポーツ法実務の第一線で活躍する実務家、日本スポーツ法学会、日本スポーツ仲裁機構等で活躍している会員も多いため、実務の現状を踏まえた研究を続けていくとともに、今後は日本スポーツ法学会をはじめ他の同種研究会との連携、情報交換を行いつつ、スポーツ法に関する研究をさらに深めていきたいと考えています。
中国法研究部会
 中国は著しい経済成長を遂げつつあり、日本経済にとっても極めて重要な位置付けがなされるに至っております。中国経済の発展に伴い、多数の日本企業が中国に進出し、また、最近では、中国企業による日本企業の買収も増加しており、以前にもまして日本企業が被告となる訴訟が増加することが予想されます。
 当研究部会では、中国の法制度、判例等の研究及び出版、中国・中国弁護士との交流を通じて、社会に貢献できる情報を発信していきたいと考えています。
行政法研究部会
 行政法とは、一般市民の間で起こる紛争とは別に、行政の独自の行為を規律する法律の総称であり、当研究部会では、一般市民と行政との間の紛争に関する判例研究、法改正への対応を中心に活動しています。
 これらの活動を通じて、より良い行政の活動を実現するべく、広く行政の意見公募手続(パブリックコメント)への提言や、研究成果の発表を行っていきます。
CSR(企業の社会的責任)研究部会
 ISO(International Organization for Standardization)の『社会的責任に関する手引』(Guidance on Social Responsibility:ISO26000)が、2010年の9月頃には決定されることになっています。
 このガイダンスには、以下の7つの中核主題(core subjects)が盛り込まれています。
(1) 組織統治(Organizational governance)
(2) 人権(Human rights)
(3) 労働慣行(Labour practices)
(4) 環境(The environment)
(5) 公正な事業慣行(Fair operating practices)
(6) 消費者課題(Consumer issues)
(7) コミュニティ参画および開発(Community involvement and development)
 当部会では、上記の各中核主題の担当者を募集し、弁護士として、どのようにこの主題とかかわっていくかについて、意見をまとめていこうと思っています。
遺言信託実務研究部会
 団塊世代の大量定年時代を迎え、今後、世代交代に伴う様々な法律問題、法的紛争が生じることが予想されます。当部会は、このような世代交代に伴う法的紛争処理の社会的ニーズに応えるべく、遺言信託という法的技術を中核に据えて、事業承継、渉外相続、福祉信託、夫婦間財産契約等のテーマを総合的、横断的に研究し、世代交代に伴う諸問題の法的処理方法を新たなビジネスモデルとして構築することを目標としています。具体的には、各テーマの研究、研修会開催、出版等の活動を予定しています。